社外取締役が増える?

~『「会社法制の見直しに関する中間試案」に対して寄せられた意見の概要』を公表~

昨年末、「会社法制の見直しに関する中間試案」が出され、先日、『「会社法制の見直しに関する中間試案」に対して寄せられた意見の概要』が法務省から開示されました。http://www.moj.go.jp/content/000095492.pdf

重要な試案がいくつも出される中、なかでも関心が高いのが社外取締役の義務化だと思います。これは文字通り、ある一定の会社において、社外取締役の選任を義務付けるものです。

この試案が目指すところは、会社不祥事の発生に歯止めが掛からない現状を打破し、企業の一層の信頼の確保のために会社のガバナンス(具体的には取締役会の監督機能)を強化することにあります。

自ら業務執行をしない社外取締役の設置を義務化し、業務を執行する取締役に対する監督機能を強化しようということです。
とは言っても社外取締役を形だけこしらえてもガバナンスを強化できないことは明らかであり、社外取締役となる人の適性が重要になることは皆さんのご懸念のとおりです。

この点、日弁連の「会社法制の見直しに関する中間試案に対する意見」では、社外取締役になる人は法律専門家であることを義務付けるべきだという意見も出ていました。

果たして単に法律専門家というスペシャリストであれば監督機能を強化できるのか…。答えはNO。そもそも会社の内情を把握できなければ法律専門家もお飾りになりかねません。

結局、大切なことは内部情報を把握できることだと思います。そして、内部事情を把握できるような社外取締役の制度設計が重要になってくると考えられます。

今回の中間試案では独立性要件の厳格化(親会社の関係者でないこと等の要件の追加)は考えられているものの、内部情報を取得できるような制度が一緒につくられるような気配はなく、やはり社外取締役が形骸化するおそれを孕んでいることは否めないと思います。
今後もガバナンスの強化のための制度設計が充実されていくことを期待します。

P.S
最後に一案。会社不祥事といえば、オリンパスの事件が直ぐに思い浮かびますね。このオリンパス、どうやら社外取締役を3名置いていたらしいことを考えれば、社外取締役がいても意味がないという考えもあながち無視できない。。。

ん?待てよ。そう言えばこのような不祥事が生じたときによく出てくる名前があるじゃないか…そう、第三者委員会。少し性格は違いますが、平時にこれと似たような権限を持つ機関を置くことができればある程度の効果が期待できるのでは…?設置できたとしても企業の費用負担が問題になってきます…悩ましい。

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