「経営再建を果たした書店チェーンをM&Aで事業承継」をタイトルにお届けしている、株式会社住吉書房の前社長、片桐和彦氏のインタビュー記事の第3回です。
<第1回>、<第2回>はそれぞれリンク先をご覧ください。
●「やっぱり、M&Aはやめよう」となったことも・・・
――今回のM&Aは、GTACもお手伝いさせていただきました。アドバイザーとしてGTACをお選びになった理由は何でしょうか。
片桐 最も大きな理由は、2013年にM&Aを実現して引退された小山田昭仁さん(株式会社鷗文社、株式会社ビブリの前社長)のアドバイザーがGTACさんだったからです。M&Aのアドバイザーをどうやって選べばよいのか、このあたりの知見はまったくありませんでしたし、調べても全然分からない。自分で判断を下せない以上、尊敬する書店経営者の一人である小山田さんが選んだ会社にしようと思ったわけです。
ただ、もうひとつ、出版社グループの会社ですから、出版・書店業界の現状や特有の商慣習などもよく分かっているでしょうし、この点もアドバイザーとしてお願いする決め手の一つになりました。
――M&Aの実務を進めていくなかで、GTACの対応はいかがでしたか?
片桐 M&Aの実行はやはり簡単ではありません。何もかもがすべて面倒になって「やっぱり、M&Aはやめよう」という気になったことも、一度や二度ではありません。でも、そのたびにGTACさんにアドバイスを受け、何とか最後まで心折れずにやり遂げることができました。それこそ仕事上のお付き合いという範疇を超えて親身になってくれたと思いますし、ここは本当に感謝しています。
――事業を引き継いで1ヵ月半が経ちます。会社の数字は、今でも気になるのではありませんか。
片桐 いえ、まったく気になりません。やっぱり、私にはオール・オア・ナッシングが合っているんでしょうね(笑)■
【本インタビューは2015年10月9日に収録されたものです。】